目を閉じると悟りが迫ってくる

幻想の世界からの脱却

あらゆる生命現象に名前を付けた我々人類は目を開けば勝手に名前が迫ってきます、我々が物を認識できるのは名前を覚えたからです。完全な根源からの現れの中で物を発見できるのは名前を覚えたからです。大草原の中から鳥を見つけることができるのは鳥という名前を覚えたからです。ですから目を開いた状態で目の前に根源の現れがただ在るということに気づくのは不可能です。本当は鳥も、猫も、木も、雲も全部実在などしません、それはただの根源の現れに過ぎないからです。目を閉じるとこの名前がついた分離体が消え去ります、目の前には名前が一切ない暗闇が広がります、、そして静寂から音が湧くのだけを感じればいいのです。目を閉じるだけではっきりと静寂から音が湧くのを感じます。

見える世界こそが幻想の世界

目を閉じると根源を感じ、目を開くと物が入り込んできます。この名前がついた物が入ってくる世界こそが幻想の世界です、名前などないにも関わらず名前が付いた物がしっかりと入ってきてしまいます。しっかりと幻想の世界が飛び込んでくるのです、「自分」に。この幻想の世界から抜ける方法があります、目を閉じて幻想を締め出すのです。幻想を締め出すと現実が入ってきます。そして音が鳴った時にこれは鳥の声かな?これは子供の声かな、これはヘリコプターの音かな?という発想を捨てます。ただ音に触れます、ただ音が湧くのを感じます。音を発する何かは存在しません。根源、静寂からただ音が湧くのを知るのです。最後は目を開いていても静寂(根源)を感じることができるようになります。幻想の世界の中に居るのに根源が湧き出してきます。幻想も全て根源(静寂)でできているのですからそれも当たり前です。

名前など実在しない

名前とは音です、音の組み合わせで成り立っています、、これは実在しません。りんごという生命現象は存在しないのです。ある生命現象にりんごという音を付けただけです。しかし我々はリンゴが視界に入るとリンゴを生命現象の現れからしっかりと切り抜きします。空間にりんごという分離物体が登場してしまうのです。これが幻想です、幻想を作り出す天才に人間はなってしまったのです。この幻想を終わらせる方法がただ目を閉じること、これだけです。目を閉じて音だけをしっかりと聞きます、思考が湧いたならばその思考が静寂から湧くのを感じます。幻想ではなく根源から音だけが湧くのを感じます。これが根源に触れる、根源を感じる方法です。

(Visited 6 times, 1 visits today)