仮面ライダー

TVの中に仮面ライダーは居ない

子供にそれって教えますか????

子供は2、3歳ぐらいになりますと、、、TVの仮面ライダーが好きになります、、格好良い、強い!!!と男の子は憧れるんです。ですがその際に、、、仮面ライダーはTVの箱の中に居ると思っているんです。その子供に実はここには居ないと何回説明しようと伝わるはずがない。。。です。ですが小学校に通う頃には勝手に解ってる、、、この中には居ないって。

この体、この思考が自分

我々はこの体、この思考が自分って、、、小学校に通うまでに教わるんです。そして学校に行くとしっかりと自分の名前を描けるようになります。ですがこれが嘘なんです、便宜上教わった方便なんです。。。でもこの方便を覚えないと社会生活を送れないんです。だからしっかりと覚える必要があるんです、この方便を。社会で生きていくには重要な方便「この体、この思考は自分」ですが、、、これって実は苦しいんです、、本当じゃないから。この方便って真剣に信じれば信じるほど実は苦しいんです。

その方便を卒業する

ある年齢まではTVの中に仮面ライダーが居るって信じてていいんです、ですがある年齢になると信じなくてよくなる。むしろ信じていない方が生き易いんです。それと同じ「この体、この思考こそ自分」って方便はある程度までは信じていた方が良いんです。ですがある程度大人になったら実は嘘、方便だって思い出した方が良い。これが悟り、解放、目覚めって言います。

この体、この思考が自分じゃないって分かっても、、、

マセガキで、、、4歳にはこのTVの中に仮面ライダーは居ない!!って分かったって困らないんです、、周囲の友達とは最初は揉めるかもしれませんが、、だからってやっぱりTVの中に仮面ライダーは居るんだ!!!とはならないんです。気づいちゃった!!!ってそんなもんなんです。人間も同じ、、「この体この思考が自分」って嘘じゃん!!!が起きていいんです、全然普通に生きていけますから。

仮面ライダーは楽しいが疲れる

仮面ライダーに成り切った子供は途中で疲れる

仮面ライダーに成り切った子供は最初は楽しく遊びます。仮面ライダーになり切る感動を覚えながら味わい尽くしていきます。ですが途中で徐々に疲れていく、なぜならば仮面ライダーではないからです。子供の集中力からして1時間ぐらいが限界でしょう。自分に成り切った全体は自分であることに間違いなく疲れますが全体であったことを完璧に忘れていますからなぜ疲れているのか理解できません、ただ疲れ果てて寝るだけになります。疲れることにも、満たされないことにも結局は気づきません。

全体であったことを忘れている悲劇

全体は自分をやっていく上で全体であったことを完璧に忘れています。これが悲劇です、なぜ満たされないか、なぜ孤独なのか、なぜ焦燥感が消えないのか、、、全くわからないからです。全体であったことを完璧に忘れています。全体であったことを完璧に忘れていますから逆に言えば個人を徹底的に堪能できるとも言えます。仮面ライダーに成り切ったまま素性を完璧に忘れてしまった子供のようです。

自分をやるのに疲れ果てた全体は全体に帰る準備をする

全体による自分劇場は延々と続くわけですが、、、さすがに徐々に疲れてきます。何をもってゴールなのか、何をもって完成なのか、何をもって成就なのか、、、全くわからないままに人生が続いていくわけですがそれが疲れるのです。このような状態が続くと徐々に自分になり切る全体は実は自身が全体であったことを思い出していきます。これは不思議なほどにでも確実にそこに吸い寄せられていくのです。全体が全体であった記憶が蘇ってきます。

仮面ライダーが我に返る瞬間とは、、、

仮面ライダーは転んだ時に我に返る

仮面ライダーに成り切った子供が我に返る瞬間とはどのような時か???それは急に転んだり、敵のキックがお腹に入ったり、母親から帰ってこいと呼ばれたり、、、です。この突然のアクシデントこそが我に返る瞬間です。自分も全く同じで調子に乗っている時に自分が実は錯覚であることには絶対に気づきません、アクシデント八方塞がり、地獄をみた時など、、、このような時に本当にこの「自分」は実在するのか?と疑いたくなります。もしくは火事場の糞力ではないですが、、、我を忘れてとんでもない力を発揮した時など、、、一体このパワーはどこから来たのか?と疑います。

子供はいつだって仮面ライダーをやっていたい

子供はできるだけ長い時間仮面ライダーに成り切っていたい、、なぜならば気持ちが良いから、、、全体もできる限りこの「自分」体験をしていたい、なぜならば新鮮だから。。。ですがこれはあくまで仮の姿であり、、いつかネタバレの瞬間を迎えます。子供ならばお腹が空きて来てしまえば、、、本人に戻ってお菓子をねだります。「自分」であれば一体どこまで目標や夢を叶えれば本当の幸福にたどり着くのか?という絶望です。この自分ってなんかおかしくないか、、です。

全体に戻ることを目標に変える

自分ゲームにどっぷるとハマり切った全体は、、、全体であったことなど忘れ去りこの自分に成り切って自分人生を歩んできたわけですがさすがにこの自分人生に途中で疲れてきます。見ている世界は徐々に色あせ、あらゆる目標は達成してみたけれどすぐに不足感が現れる、このゲームには絶対に終わりはない、、この気づきが起こります。そして自分というのが実は錯覚であるというメッセージに出会いそこに確信を得ていくのです。そして人生の目標が全体に戻ることに切り替わります。子供が仮面ライダーごっこに嵌まり込み、、隣町まで冒険していたのが急に我に帰って自宅に戻る感覚です。

仮面ライダーとして生きていく

自分とは仮面ライダーのこと

自分というのは実は仮面ライダーと同じです。子供の頃に仮面ライダーに成り切って色々な遊びをするわけですが、、、仮面ライダーとして喧嘩や戦いごっこをします。この仮面ライダーになりきる感覚こそが、、、全体が自分に成り切っている感覚と全く同じなのです。子供は仮面ライダーとして喧嘩をして負ければ泣き叫びます、、仮面ライダーとして遊具でジャンプしてみたらつまずいて転んで泣きます、、、仮面ライダーになったつもりだからこそこの失敗はあるわけです。そしてこの自分も全く同じです、自分という存在があるという大前提があるからこそあらゆるチャレンジをし失敗を重ねることができるわけです。ですが本当はこの自分は居ないのです。

自分が居ると思うから、、、本気で受験も、就職も結婚も子育ても、、全部やってこれた

自分という存在が居ると真剣に思えたからこそ、、、全体はあらゆるチャレンジをしてきました、サッカー選手を夢見てみたり難関高にチャレンジしてみたり、上京してみたり、、、就職してみたり、好きな仕事にチャレンジしてみたりです。ですがこれもそれも「自分」が居るという思い込みが成功したからです。ですが本当はこれは思い込みです。全体が起こした錯覚です。

本当は自分が居ないということを自分だけ分かっても、、、

本当は自分がいないということを分かったところで周囲は自分が居ると思って生きていますから一体全体どうすればいいのか???仮面ライダーごっこに途中で冷めたところで周囲は夢中で懸命仮面ライダーに成り切っています。どうすればいいのか???どうすればもこうももう「自分」を真剣にやることはできません、実在しないにも関わらずどうして真剣にそれをできるのか?という話です。ただそれだけの話です。

今日からは仮面ライダーではなく演者として生きる

仮面ライダーごっこに飽きた子供は普通に本人として生きていくことになります。これは人間同じ、自分という存在が実は居ないということが分かったら後は居ないことを認めて生きていくしかありません。自分というのは思考が作った錯覚なのだと自覚して生きていくだけです。そしてそれでも思考は次々に湧いてきます、自分という存在が居るという前提で、ですがもうそこには本気で構えなくなるという話です。自分はなぜ孤独なのか?自分はなぜ理解されないのか???これが湧いてきても相手をしないことです。いずれこのような思考は湧いてこなくなるはずです。なぜならばその思考に構えなくなるからです。

今から5分前までの行動に自分がいたか?

5分前から遡ってみる

5分前から遡ってみて果たして「自分」という存在が自覚的に行なった行動はあるでしょうか??もしも食事をしていたとして本当に自覚的に箸を動かす自分はいたでしょうか?箸の動きの細部にわたって自分が自覚的に動かしてきたでしょうか??間違いなく自覚がないはずです。自分というのは思考ですから自分が何かを自覚的に行うのは不可能なのです。「自分」がやったという後付けぐらいしかできません。

自分が思考ならば、、自分が何かをやるなど不可能

自分という確固たる存在がこの世界に居るわけがなく、、、自分とは思考です。そうなると自分が何かをするって不可能ですよね???自分がいないのですから、、思考はありますよ。私は仮面ライダーだ。。。こう真剣に信じていてもそれは思考ですから、、、何かを行う仮面ライダーは実はいないのです。仮面ライダーがやったという錯覚は常に作れますが、、、

自分は仮面ライダーと一緒

子供の頃は小さい頃仮面ライダーになり切って何かをしたりしますが、、、何かをする仮面ライダーは実際にはいません。何かをした仮面ライダーが居るという錯覚を起こすことはできます。これは自分も同じです。何かをする自分は存在せず、、何かをした自分が居るという錯覚を起こすことしかできません。本当は全部全自動で起きていますがそれを自発的にやったと思う「自分」が居るだけです。落ち込む仮面ライダー、悩む仮面ライダー、楽しむ仮面ライダー、全部思い込み、錯覚、偽りです。ですが本気で自分を仮面ライダーと思い込むことはできます。それでも。