海であることを忘れた波は自分の存在を過度に認めてもらおうとする

海であるにも関わらず波に成り下がった成れの果て

元来は海であったにも関わらず、自身を波だと勘違いしてしまった波は自身を根本で過小評価しています。それはそのはず海であるにも関わらず波でしかないと錯覚すれば自分は小さくて取るに足らない存在であると思うに決まっているからです。過小評価するに決まっているのです、ですが同時に本来は海であったわけですからもっと過大評価されるべきだという相矛盾する感覚を常に持っているのが波であり人間の姿です。自分で勝手に過小評価しておいてもっと評価して欲しいと常に思ってるのです。ですから男性はクラブに高いお金を払ってでも褒めてもらいに行きます。褒めてもらうためだったらどんな苦労も厭わない男性も女性もいるわけです。

ところがどんなに認めてもらっても満足できない波でもある

あらゆる功績を重ねあらゆる場所で褒めてもらったにも関わらずなぜかこの波は満足できません。紅白歌合戦に10年以上選出されたにも関わらず一度落選しただけでNHKに文句を言う和田あきこさんはその分かりやすい例でしょう。歌手としては最高権威である紅白歌合戦に10年以上連続で選出してもらったのに一度落とされただけでNHKに文句を言いたくなってしまうその心理はどこまで認めらても満足できない波、自我の存在を認めざるを得ないのです。要はこの波、自我にとって認められることが嬉しいのは間違いないとして満足するなどあり得ないということです。それはもともとが海という広大無辺な存在であったものが波と自身を勘違いする行為の構造不良でしかありません。波としてどんなに評価されようと自身が元々は海であったことをはっきりと覚えている限り満足などできようがないのです。

一度評価されると評価を落とすことが地獄のように苦しくなる

人間は一度何かしら分野で評価を高く受けると、次に評価を落とした時に地獄を見ます。一度評価を得た自我、波はそこで自身が大きくなったような錯覚を起こし一時的ですが喜ぶことができます。ですが次に評価を落とした際には自分自身が小さくなったような錯覚を起こしますからこれは死ぬほどの耐えがたいことになるのです。こうして一度高評価を得た人間はその後の人生を非常に危険な状態で生きることになるのです。評価を上げ続けても満足はできない、評価が下がれば自身が小さくなったような気がして自信を無くすという無限地獄に陥るのです。

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