記憶との同一化

記憶=自分

自分という個別意識、分離意識を維持するために重要な要素になっているのが記憶です。記憶があるからこそ自分、自我という存在を維持することができます。記憶なくして自分なしです。この体が体験した経験、それに伴って反応する思考、感情を全部自分のモノとして記憶していきます。この体、思考、感情そしてその記憶の全てを含めて「自分」というものをこの世に誕生させました。これは自我のメカニズム、記憶との同一化です。

年齢を重ねれば重ねるほどに記憶が積み重なり自分も強化されていく

自我は大いなる存在の記憶との同一化ですから記憶が大きくなればなるほどにこの同一化は強化されていきます。つまり年齢を重ねれば重ねるほどに自我は強化されていくことになります。自我が強化されるということは違和感、居心地の悪さ、退屈感、孤独感もより湧き起こりやすくなっていきます、そしてそれを思考で解消しようと思考も湧き上がります。これによって益々自我は強化されていくことになります。再度説明しますが自我、自分とは体、思考、感情、その記憶です。全部が増大されていくことになると同時にどんどん苦しみも感覚も増大していきます。

記憶がお互いの自我を強化する

人間は皆記憶を持っていますから人に会えば会うほどに相手の記憶にこの「自分」という存在が刻み込まれていきます。相手が思っている「自分」とはこの体、思考、感情、記憶のことであり人間関係とはこの認識をお互いに強化する行為なのです。多くの方から名前を覚えて貰えば貰うほどに自我は強化されていきますから苦しくなるのです。自我とはどこまでいっても錯覚、思い込み、勘違いですからそこから負の感情が湧き出してきます。

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